切迫早産 22週~29週の不安・ストレス対処法

切迫流産から切迫早産と名称が変わります。22週を越えると医学的に胎外での生存の可能性が出てきますが、週数が浅ければ浅いほど救命率は低く、後遺症の心配が高くなります。

そのため、この時期は出産を急がねばならない他の事由がない限り、1日でも長く胎内で赤ちゃんを育てることが目標となります。

医学的な内容についてはここに記載はしません。不安なことは主治医に尋ねてください。

主治医や助産師の発言についての考え方

長い人であれば30週未満で切迫早産による安静指示となり、自宅安静や管理入院を指示され、場合によっては24時間装着の点滴が始まります。

赤ちゃんの生存率・後遺症といった重大な問題を突きつけられる中での管理入院は、精神的にも肉体的にも辛いものとなります。この時期からでは正期産まで程遠い安静生活となるため、気が滅入ってしまいます。

主治医や助産師から代わる代わる、「1日でも長くお腹に入れていないと!」「まだ〇週、まだ〇週」「今産まれてしまえば、〇〇の後遺症の可能性が…」と繰り返されるのもつらいものです。「そんなことを言われても、これ以上どうすればいいの」と絶望的な気持ちになるのも分かります。

しかし、主治医や助産師は、あくまでも医学的な見地からの助言をする立場であり、感情的に患者を追いつめる意図はありません。「友達に気にしていることをズケズケと言われて傷ついた」といった状況とは根本が違います。お互いに性格の相性のよい相手とは限りませんが、そこは問題ではないのです。

逆に、必要な事実を伝えないことで不都合が生じることも考えられます。医療従事者側には、医療従事者側の葛藤もあることでしょう。

心を無にして、コンピューターのように必要情報を取り入れる姿勢でいればいいのです。

赤ちゃんを心配する時間を堪能する

生存の可能性が出てくる一方、早産となれば後遺症が残るかもしれないというこの時期は、赤ちゃんの生存自体が絶望的だった週数とはまた異なった不安を伴います。

まだ見ぬ赤ちゃんの生涯を心配するということは、今までは自分の心配だけでよかったママが、初めて直面する試練です。しかし、これは切迫早産だからということに限りません。

育児が始まれば、最悪の事態を想像して不安に悩まされる機会は、掃いて捨てるほどあります。経産婦のママも、そのことを思い出してください。

切迫早産による心配は、ママとしてスタートラインに立つための第一歩だと思っていいのです。

身動きせずにひたすら胎動を感じ取りながら赤ちゃんの心配に費やす時間は、多大なストレスを伴うと同時に、かけがえのない尊い時間でもあります。安静になっていなければ、日々の雑事に追われ、この心配を堪能する時間があまりなかったかもしれません。

出産後、育児でつらい思いをしたときに、この期間に抱いた不安を思い出してください。思い通りにいかず憎たらしいとまで思ってしまった我が子をひたすら思っていた膨大な時間が、ママの原動力になってくれるはずです。

ママの五感をリラックスさせながら過ごしましょう。

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目標週数はこまめに設定し、到達できた週数を祝う

この時期から安静が始まった場合、いきなり正期産を目指してしまうと、疲れ果ててしまいます。目標はこまめに区切って考えましょう。

一般的な切迫安静の目標例としては、
第一目標…赤ちゃんの生存の可能性が出てくる22週
第二目標…赤ちゃんの生存の可能性がより増えて網膜ができる28週
第三目標…大台ということで30週
第四目標…肺機能が完成する34週
最終目標…36週、そして正期産
といった具合ですが、より細分化して考えても構いません。
また、多胎妊娠、妊娠高血圧症といった合併症がある場合、胎児の発達などによっては、また別の目標の立て方もあります。

未来の週数のことより、今到達できた週数を祝うのもおすすめです。パパにも話して、自分と赤ちゃんをほめ、他の妊婦よりもたくさんのお祝いのタイミングをもうけてみましょう。

ときには妊娠や育児に役立つ物を離れて、ネットで自分へのご褒美としてアクセサリーなどを買うのもいいでしょう。目標週数を達成できたごとに購入する、というのもおすすめです。大変な思いをしているのですから、少しくらいの贅沢は許されますよ。