出生届だけじゃない!切迫流産・切迫早産ママに代わって事務手続きをこなす
産前産後にかけては、多くの事務処理が待ち受けています。
ママが仕事をしている場合は特に、ママの会社関係の書類もたくさんあります。「ママ関係の書類だから、ママの担当。自分は関係ない」と他人事の態度でいては、ママに失望されてしまいます。
ママはこれから、パパとの赤ちゃんを育てるために、キャリアダウンを受け入れていくのです。たとえママの会社の産休育休関係の書類であっても、夫婦で使わせてもらう権利に関する書類と捉え、自分の役割として率先して処理しましょう。
切迫流産・切迫早産安静中のママは書類記入でも無理できない
ママが正社員の場合、会社に提出する書類の一例です。
・出産育児一時金等差額分請求書(直接支払制度を利用する場合)
・出産手当金請求書
・育児休業給付金関連書類
・社会保険料免除関連書類
・傷病手当金申請書(産休までの休職期間がある場合)
・その他、社内処理用の書類
※会社側が記入する書類を含む
切迫流産・切迫早産入院生活で医療保険に加入していた場合は医療保険関連の書類も追加され、すべての書類を抜かりなく処理するのは大仕事となります。
中には産休に入ったタイミングなど妊娠中に記入できる書類もありますが、安静中は書類処理のために無理して上体を起こしたり、動き回ることは厳禁です。
また入院中は、病室での電話の使用が禁止されている場合がほとんどです。そのため、不明点があっても会社や役所に問い合わせがなかなかできないという難点があります。
気分が悪い、疲れやすいなどで、事務処理のために頭を使うことも難しい場合もあります。
パパはママの体調や状態を優先し、急かしたり、他人事で眺めていてはいけません。すべては夫婦で使う権利のための書類なのだと心得て、役所への問い合わせも積極的に担当しましょう。
産後しばらくはママは事務処理がつらい
「出産後のママならば事務処理に支障がないだろうから、出産後まで後回しにすればいいか。」などと思ったら、大間違いです。
赤ちゃんの泣き声には、ママを焦らせる効果があります。ママは本能的に、赤ちゃんの泣き声がする場所では、集中して作業ができません。
赤ちゃんはママから母乳やミルクをもらわなければ生きていけませんし、自分の体調の変化や迫りくる危機を前にしても、泣いて訴えることしかできないからです。泣き声がしてもママがリラックスして他の作業に集中できてしまうようでは、赤ちゃんの生存が危ぶまれることにつながるのです。
パパはこの部分の本能が欠けています。確かに泣き声は耳に届くので、「うるさいなあ」、「なんとかしないと」などとは思いますが、理性の範疇なのです。
そのため、赤ちゃんの泣き声がする中で涙目で書類記入をしているママを理解できず、
「必要な作業なんだから、多少うるさくても少し我慢してやれば済むのに…」
などと思って眺めてしまったりするのです。
パパはこの本能の違いを理解し、
・記入に必要な調べ物や確認をママ任せにしない
・必要な添付書類は自分が役所に問い合わせて取りに行くなど、積極的に動く
・ママでなくても記入できる箇所は、ママの会社関係の書類であってもパパが主体的に記入する
・ママでなければ分からない部分については、パパが赤ちゃんをあやして別室でママに記入してもらう
・ママが記入した書類は冷静な目でWチェックをする
などの意識、工夫が必要です。
赤ちゃんの泣き声に本能的には呼応しないからこそ、冷静に作業に集中して判断力を発揮できるという強みがあるのです。これはパパだからこそ担える大切な役割の一つです。
自分の役割としてママ関係の書類を処理してくれるパパを見て、ママは「2人の赤ちゃんを育てていくために、パパと助け合っていける」と安心して頼ってくれるようになるでしょう。