切迫流産・切迫早産でもリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)ならできるの?コロナ禍における新たな選択肢

コロナ禍が後押しとなり、リモートワーク(在宅勤務・テレワーク)という働き方が浸透しつつあります。切迫流産・切迫早産プレママとリモートワークについて考えてみましょう。

切迫流産・切迫早産の既往歴があるプレママにおすすめのリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)

切迫流産・切迫早産の既往歴があるプレママは、切迫流産・切迫早産の診断が下りるまでの間も、通勤が不安なことと思います。そこで、妊娠が分かったらリモートワークを選択することをおすすめします。

妊婦はコロナのハイリスク扱いということで、積極的に制度を利用することができるでしょう。

まだリモートワークの歴史は浅く、前例がない職場は多いでしょう。そのため、この働き方を選択することによってキャリアに響かないか、という不安がまだまだあるかもしれません。しかし、妊婦はどのみちいずれは産休に入ります。今は赤ちゃん最優先の選択が必要でしょう。

出産後、再び働き出すときは、リモートワークはさらなる拡大を迎えているはずです。今のうちにリモートワークの感覚に慣れ、スキルに磨きをかけるのもいいでしょう。

これから仕事を探す切迫流産・切迫早産の既往歴があるプレママであれば、リモートワークが可能な職場を見つけられればベストです。

#切迫流産切迫早産の恐れがある次回の妊娠対策

切迫流産・切迫早産の診断が出てからの、自宅安静中のリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)はできるの?

自宅安静となれば、これまでは休職するしか手段がなかった職場でも、リモートワークの導入により業務を継続できる可能性が出てきました。経済的な問題の助けともなる選択肢です。

しかし、基本的には切迫流産・切迫早産の診断が出たら、リモートワークと言えど仕事を続けるのはおすすめしません。長時間パソコンの前に座り業務に集中するのは負担ですし、不安から業務に集中できず周りにあまりいい影響を与えない、といった恐れも考えられるからです。

自宅安静といってもその程度は様々で、「常に寝ている必要はない。あまり家事をがんばらないように。」程度の指示である場合のみ、業務に従事する選択肢ができるでしょう。

選択肢の広さが仇とならないように、経過に問題があった場合は、「せっかくリモートワークができているのに」とは考えず、潔く休職の選択をする勇気も忘れないでおきましょう。

切迫流産・切迫早産の診断が出てからリモートワークで業務を継続する場合は、以下のことに気を付けましょう。

医師の指示に従い、許可がおりたとしても決して無理をしない

安静指示が出てからの業務については、妊婦健診のたびに医師に細かく状況を伝え、業務を継続してもいいか確認することが必要です。

ただし、「自己責任でお願いします。」という言葉が出てきた場合は、要注意です。医師は、今現在の経過のみを根拠に、こうした言い方をする場合があります。

はっきりと許可が得られず判断に迷う場合は、たとえリモートワークでも業務の継続は望まない方がよいでしょう。その場合は、医師に申し出て診断書を書いてもらい、休職の手続きをとりましょう。

家にいることを生かし、一定時間ごとに横になる

職場では「お腹の張りを感じたらすぐに横になる」ということがなかなか難しいでしょう。その点、リモートワークは自宅が仕事場となるため、非常に都合がよいです。

場所が自宅であっても、真面目なプレママほどついつい仕事を頑張りすぎてしまうことがあります。集中してしまい腹の張りなどの異変に気付くのが遅れることも考えられます。

もし異常を感じなくても、意識して一定時間ごとに身体を横にしながら、無理なく過ごすようにしましょう。もちろん、お腹の張りを感じたりした場合は、すぐに業務を中断して寝転びましょう。

時短勤務を併用し、業務時間を短縮する

フルタイムで働くママの場合、どうしても座り姿勢での拘束時間が伸びてしまい、負担につながりやすくなります。

そこで、妊娠経過を理由に時短勤務を申請し、業務時間を短縮することも考えましょう。

オンラインで顔が見えない分、上司や同僚にこまめに状況を伝える

リモートワークの場合、部下や同僚の顔色が見えないため、職場のメンバーも不安を感じている場合があります。仕事を割り振る場面で、「ここで頼んだらマタハラになるのでは…」などという恐れを抱えている管理職もいるかもしれません。

そのため、妊婦健診の結果を報告するなど、特に直属の上司とは密に「報連相」を心がけましょう。

もし直属の上司から休職のすすめがあった場合は、切迫妊婦と一緒に働くことに対し、周りも戸惑いや不安を抱えている、というメッセージも含まれているかもしれません。

その場合は、仕事への情熱を訴えるよりは、言葉に甘えて素直に休職することを考えましょう。どのみち産休に入る予定の妊婦です。仕事への情熱が評価に影響することはあまりないでしょう。

入院などでいつ業務が中断しても困らないように、引継ぎ資料を用意して共有しておく

いつ入院指示があったり、経過の悪化で業務の継続が難しくなるか分かりません。その場合、入院先の病院などでは通話も難しく、後任と連絡が取りにくくなってしまいます。

職場のメンバーに迷惑をかけないよう、自分の業務を整理して引継ぎ資料を用意するなどし、オンラインで共有しておきましょう。

有給などを利用し、早めに産休に入れるように上司に調整をお願いする

産休以外にも職場にある制度はフル活用して、本来の産休前でもできるだけ早い段階で休職できるようにしましょう。

家にいる分、家事を片づけたくなっても控えるようにする

よく言われているのが、男性がリモートワークをしても家事は片付かないが、女性がリモートワークをすると浮いた時間は家事時間に化けてしまう、という話です。

家で働く分、休憩時間まで家のことが目に入り、掃除機をかけたくなったり、片づけをしたくなったり、作り置きの料理を用意したくなったり…となるかもしれません。

しかし、本来切迫妊婦は身動きがとれない存在です。特に立ち姿勢を伴う家事労働は負担になります。今は、家事はママの仕事ではありません。業務終了後や休憩中は、身体の負担を減らすために寝そべりましょう。

より気を遣ってパパと状況を共有しておく

「リモートワークができているならば大丈夫だろう。」「家にいるのだから家事もできるだろう。」などと勘違いをされないように、パパとの意識のすり合わせはしっかりと行いましょう。

あくまでも、通勤の負担を負えない状況であること、暫定的な働き方であり無理はできないことはしっかりと説明してください。

もしパパの認識のずれに負担を感じる場合は、業務の継続を無理せず、「もう自宅で働くことすらできない」姿を見せた方がよいでしょう。