コロナ感染と早産児に関する不安対処法

早産となってしまった場合の、赤ちゃんへの新型コロナウイルスの感染を不安に思う切迫妊婦も多いでしょう。早産児が新型コロナウイルスの脅威にさらされた場合については、まだ十分な情報が行き渡っていないのが現状です。

また、赤ちゃんがNICUに入院となった場合、早産児をコロナ感染から守るために面会が制限されてしまうことでの心理的な弊害も考えられます。

ここでは、日常レベルで気をつけるポイントなどについて記述します。新型コロナウイルスの情報は日に日に更新されています。不安な点は主治医に相談しましょう。

NICUに入院する赤ちゃんと「オンライン面会」の可能性

大阪大学医学部附属病院小児科・総合周産期母子医療センターでは、クラウドファンディングでの寄付を元に、NICUに入院する赤ちゃんとの「オンライン面会」のプロジェクトを発足させました。

コロナを乗り切る人間の知恵は、日々とどまることを知りません。近い将来、早産児と家族の橋渡しができることでしょう。

今後寄付を検討してくださる方は、大阪大学小児科学教室(06-6879-3932 平日9-16時)に直接ご連絡ください。

病院側を信頼する

早産児がNICUやGCUに入院した場合、病院スタッフの手厚い看護を受けることができます。

NICUのスタッフは、早産児を感染予防から守るため、より一層高い意識を求められています。スタッフの髪の毛の一筋がキャップから出ているだけで、「ここはおしゃれをするところではない!」と厳しく先輩に叱責されている場面も実際にありました。

当然、スタッフは日頃から感染予防を心がけ、早産児と接触する人間の体調管理は行き届いているはずです。

NICUのスタッフと快く意思疎通することは、よりよい早産児のケアにもつながります。コロナを理由に闇雲に疑心暗鬼にならず、退院の日まで信頼関係を築いていきましょう。

家族ぐるみで日常の感染予防を徹底する

ママは冷凍母乳を手に赤ちゃんの元へ通院することとなります。

何より面会するママとその家族が感染予防により一層気を付けることが大事です。ママやその家族に気になる症状が出た場合は、赤ちゃんとの面会が制限されてしまいます。

赤ちゃんが退院するまでに自由な時間を…などと考えず、ママと同居する家族は安易に「3密」の施設に行ったり、他人との飲食の場に出席することは控えましょう。マスク着用と手洗いを日頃から心がけ、「新しい生活様式」を徹底して守りましょう。

ママが妊娠中のとき同様、家族ぐるみで高い意識をもって「新しい生活様式」を続け、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めましょう。

NICUまでの交通手段を考える

妊娠中の通院同様に、混みあった公共交通機関の利用は避け、マイカーやタクシーによる移動をおすすめします。

ただし、産後しばらくはママの身体がダメージを受けているため、移動手段で無理して体調を崩してしまっては元も子もありません。ママは産後一ヶ月健診で運動の許可が下りるまでは、自転車や徒歩での通院は控えましょう。

病院に到着したら、NICUに入室する前に手洗いや消毒を徹底しましょう。