切迫流産・切迫早産自宅安静での負担を減らす過ごし方③シャワー・その他の生活上の場面

シャワーやその他の生活上の場面でできる工夫のポイントを見ていきましょう。

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切迫流産・切迫早産自宅安静時のシャワーの工夫、注意点

自宅安静中のシャワーの工夫です。何かあったときに医療機関までの距離があるからこそ、最大限の工夫をしましょう。

シャワーの頻度は医師の指示を守った上で少なめにする

シャワーは毎日OKなのかどうかは、診察のたびに必ず確認しましょう。

もし毎日OKだったとしても、自宅安静中は運動をして汗をかくわけでもなければ、人と会う場面も限られています。清潔も大事ですが、不快にならない程度にシャワー回数を減らすのも一案です。

湯船にはつからない

切迫流産・切迫早産に限らず、妊娠中は湯船につかってのぼせて脱水症状につながったり、足元がふらついたりする危険があります。お湯で温めることで子宮収縮につながりやすいともされます。

また、冬場などは特に油断して長時間湯船につかってしまい、負担となります。基本的に切迫流産・切迫早産安静中は湯船にはつからないようにしましょう。

浴室に椅子を用意し、立ったままの姿勢でシャワーを使わない

入院中のシャワー室にも、必ず椅子が用意されています。

転倒や腹圧がかかるのを防ぐため、立ちながらシャワーを浴びるのは避け、風呂用の椅子を用意して腰かけて済ませましょう。立ち上がる動作による負担を減らすため、椅子は低過ぎず無理なく座れる高さのものを選びましょう。

脱衣所にも椅子を用意する

脱衣所にも椅子を用意して、腰かけながら無理なく衣服の着脱を行いましょう。

転倒しないように安定性のある椅子を選び、傾かないように置きましょう。

着替えやタオルは手に取りやすい場所に置いておく

シャワーのたびに着替えを用意したり、タオルを取り出したりする手間を極力省きましょう。

自宅安静中はシャワー後に身に着けるのは、マタニティ用などの決まったパジャマになると思いますので、パパに頼んで洗濯後にそのまま洗面所に置いてしまうのがおすすめです。いちいち収納して取り出すために屈んだりすることがないようにしましょう。

何かあったときのためにシャワーの時間帯を考えておく

シャワー中に出血など万が一のことがあった場合、すぐ安静体勢をとり病院に連絡できるかどうかを考えておきましょう。

できればパパが在宅のときの方が安心ですが、パパの帰宅時間によっては夜間救急の時間帯になってしまうため、家族の生活時間帯を考慮しましょう。

切迫流産・切迫早産自宅安静時の場面別の工夫、注意点

起床から就寝までのタイムスケジュールの中で、身体を動かさなければならない場面を整理しましょう。

シャワー、トイレ、食事以外のポイントも見えてきます。

来客は基本的に断る

パパが友人や同僚を家に招いたり、ある程度大きい上の子が友達を連れてきたり、自分の友人や親戚などが出入りしたり、といったことは自宅安静中は避けましょう。

来客があると、たとえ別室で過ごしていたり、「気にしないで寝てていいから。」などと言われたところで気を遣ってしまいます。そして家が汚れているからと掃除を始めたりと、気のつくプレママほどなんだかんだと動き回ってしまう恐れがあります。

自宅安静中の来客は、両親などの安静生活のサポートを担当する人だけに限りましょう。常識を備えた周りの人ならば、事情を知れば一定期間の「巣ごもり」を理解してくれるはずです。

歯磨きは1日1回にし、すすぎ以外の動作は安静位置で寝ながら行うなど工夫を凝らす

ペットボトルや水筒の水と歯ブラシ、歯磨き粉を安静位置から手を伸ばせる範囲に置けば、長々と歯を磨いている時間も洗面所に立つ必要はありません。歯を磨き終わってからすすぎだけ洗面所で行うなど、できる限り工夫を凝らしましょう。

そこまでしない場合も、洗面所に椅子を設置し、長時間立ったままでいることがないようにしましょう。

また、歯磨きを毎食毎に行う習慣がある人もいますが、就寝前の1日1回で充分でしょう。妊娠中の虫歯のなりやすさを気にする人は、食後に水やお茶を飲んだり、「歯みがきガム」を噛んだりするといいでしょう。

洗顔はせず、洗顔シートなどを活用する

朝などに洗面所で洗顔するのは避けましょう。立った姿勢や、屈んだ姿勢も負担となります。気になる場合は洗顔シートを活用しましょう。

宅配便は時間帯お届けや宅配ボックスを利用する

宅配便が来ても玄関まで歩いたり、重い荷物を受け取るのが負担となります。

極力時間帯お届けを利用してパパに受け取ってもらうか、マンションなどの場合は宅配ボックスを活用し、パパに回収してもらいましょう。

テレビや動画は、寝ながらにするかお腹の張り具合に注意して視聴する

テレビや動画を不自由なく見れるのは自宅安静中の助かるところですが、内容に熱中するあまり、長時間上体を起こした姿勢をとるのは好ましくありません。視聴中もお腹の張りには気を配り、少しでも張りを感じたら横になれるようにしましょう。

できれば寝ながらの体勢でスマホでの視聴をおすすめしますが、長時間寝ながらの視聴は視力の低下にもつながるので、時間を決めて視聴するようにするといいでしょう。