切迫早産 30週~36週の不安・ストレス対処法
早い段階で切迫流産・切迫早産安静となった人は、30週の大台に乗ると少し気が楽になってきます。もちろん早産のうちは何があるか分からないとは言え、週数が浅い段階に比べれば赤ちゃんの予後も格段によくなっていくはずです。
ただし、この時期に初めて切迫早産の兆候ありと診断された人は特に、正期産が見えているからと言って、不安を覚えないわけではありません。
あと一息の安静生活で出てくる問題を考えましょう。
自宅安静から切迫早産管理入院になるかどうかの不安について
緊急入院となる場合以外に、まず自宅安静指示が出て通院するたびに頸管長をはかり、デッドラインを切ったら管理入院になる、というパターンの切迫妊婦は多いです。
その場合は週数が進むごとに、頸管長が縮んで管理入院レベルに達する確率は高まります。20週台から自宅安静を続け、30週台から管理入院指示となる人も多いでしょう。
管理入院となることで上の子と離れてしまったりなど不安が多く、管理入院指示を忌避して一喜一憂する人もいるでしょう。中には、自宅安静に固執してしまい、医師の指示に素直に従えない人もいます。
しかし、目標は「入院にならないこと」ではなく、あくまでも「無事に出産すること」です。切迫早産入院生活は、長くても人生の中からすればほんの短期間の話です。しかし出産時の状況は、それこそ赤ちゃんの生涯に渡る問題につながりかねません。
寂しい気持ち、上の子を思いやる気持ちもしっかり抱いたままでいいので、医師の指示があった場合は未知の世界をのぞくつもりで、入院生活をスタートさせてみてください。
また、この時期の切迫早産入院については、36週ないし正期産までの入院となる確率が高いです。退院や外泊許可などに固執せず、赤ちゃんがしっかり育つまで、安全圏で過ごしましょう。
赤ちゃんにとっても、ママにとっても、病院ほど安全な場所はありません。先進国の医療の恩恵を存分に受けられる最高の安全地帯で、赤ちゃんの無事な成長を待ってみましょう。
管理入院生活を前向きに考えるための記事も用意していますので、ご一読くださいね。
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「お腹が張る」の判断について
切迫流産・切迫早産安静中の妊婦でなくても、この時期あたりから、お腹が張るという感覚を感じるようになる人が多いです。
週数が浅い時期は危険視されていたお腹の張りですが、正期産が近づくにつれて、
「この時期にお腹が張るのは当たり前。ただし、陣痛につながるような痛みは警戒するように」
と指示が変わってきます。
張りを感じたら、横になり収まるかどうかを確認します。それで収まるようであれば、通常の張りであると言えます。
入院中であれば、NST(ノンストレスチェック)を行い、お腹の張りを計測でき、張りの間隔や強さによって、医師が点滴などの指示をしてくれますので、従いましょう。
また、張りの間隔が医師の指定した間隔より短くなるなど、不安になったらこまめに報告することが大切です。
週数により、お腹の張りの許容範囲は変わります。ネットに書かれた不特定多数への話を鵜呑みにせず、必ず医師が示す最新の目安を踏まえ、くれぐれも自己判断は避けましょう。
出産場所の希望は早めに伝える
出産を希望する病院・産院に通院していたら、切迫流産・切迫早産の兆候が出て転院を余儀なくされたという人もいます。
医療行為が必要なうちはそれに適した病院に通院・入院をしますが、晴れて正期産を迎えて切迫早産を卒業したら、出産は元々希望していた場所で行いたいと希望するパターンがあります。
そうした場合は、正期産を迎える前に早めに今の病院に意向を伝え、転院の時期を調整しましょう。
一方で、希望する病院に帰りたかったけれど、入院で慣れ親しんだ病院で出産したいと思い直すこともあります。
切迫早産の妊婦を受け入れている病院は、大学病院など一定の規模を備える機関病院などであることが多く、出産した赤ちゃんの状態によっては即座に院内のNICUで手厚い看護を受けられる病院もあります。そうした面で、安心感を覚える人もいるようです。
もし出産場所の希望が変わり、今通院・入院している病院でお産もしたいと考えた場合は、早めに伝えて分娩予約が取れるかどうかを確認しましょう。
退院希望日と帰宅準備について
管理入院中に正期産が近づくと、退院日について主治医と決めることになります。
多くの場合は、安全圏となる36週ないし正期産までの入院となります。正期産に突入すると切迫早産の病名が消失し、妊娠糖尿病など入院が認められるような合併症がない限りは、自費入院という形になってしまいます。
病院側としても、必要な人に病床を空けなければならないという事情があるため、適切な時期での退院を促されるでしょう。パパの仕事の都合など、退院時に同行する人の都合を早めに確認して、希望日を伝えましょう。
また、入院生活を送るにあたって多くの荷物を病室に置いていたと思います。退院日に合わせて計画的に不要な物から面会者に持ち帰ってもらい、退院時に大荷物を抱えることがないようにしましょう。
ただし、くれぐれも荷物の整理のために安静中から無理をしないようにしましょう。