授かり婚・マタニティウェディングはどうする?切迫流産・切迫早産と入籍・結婚式のタイミング

必ずしも婚姻関係が安定してからの妊娠とは限らない時代となり、授かり婚も珍しくはなくなってきました。若年層のみならず、高齢出産となる場合も年齢との兼ね合いで入籍以前の妊娠を目指す人もいます。

順調にいけばいいのですが、入籍・結婚式といったプロセスの中で切迫流産・切迫早産の診断となる場合もあるでしょう。それぞれの対応法を見ていきましょう。

切迫流産・切迫早産となった場合の入籍タイミング

授かり婚の場合、体調が安定し、かつ出産が近づく前ということで、安定期に入った頃に入籍する例が多いようです。しかしその辺りのタイミングで切迫流産となる場合もあります。

入籍を出産後まで持ち越してしまうと、子どもは法的に非嫡出子という扱いとなります。戸籍上、父親の欄が空欄となり、認知届の提出が必要となります。

赤ちゃんの保険証などもママの旧姓となり、新姓への名義変更には猥雑な手続きを伴います。出産後は多くの事務処理が待ち受けているため、パパと婚姻関係にさえあれば必要のない手続きの数々に、まいってしまったり不信感につながる恐れがあります。

入籍だけならば、パパが役所に婚姻届を提出すれば成立するため、安静中のママの身体的な負担とはなりません。

切迫流産の局面で父親としての自覚を持ってもらうことや、万が一のときに養育費を請求できる権利、そして父親の相続権など、赤ちゃん側の権利を守る意味でも、予定通りに入籍することをおすすめします。

家族となったパパに支えてもらうことで、精神的にも安定するでしょうし、両実家も安心することでしょう。

マタニティウェディングは潔く中止し、出産後のファミリーウェディングを検討する

入籍であれば、ママが移動せずに行うことが可能です。しかしマタニティウェディングを予定していた場合は、たとえ式の直前であっても潔くすみやかに中止しましょう。披露宴がなく挙式だけ、あるいは写真撮影のみであっても、同様です。

結婚式における花嫁の負担は大きいものです。式中に横になって登場するわけにはいきませんし、予定を割いて集まる参列者、粛々と進行していく式の中で、切迫流産・切迫早産のお腹に負担をかけずに花嫁をやりきることなど、到底不可能なのです。

マタニテイプランで身体への負担は配慮されているから…などという言い方で、医師に許可をもらおうとするのも厳禁です。医師は当日の動きまで確認できませんし、まず許可はおりません。

結婚式やウェディングドレスを長年夢見ていたかもしれません。しかし結婚式とは、これから家庭を持ち一人前となる2人の門出を、参列者に認めてもらう儀式でもあります。お腹の赤ちゃんの命最優先の姿勢を示すのは、当然の誠意なのです。

キャンセル料がかかるでしょうし、すでに声をかけていた参列者に申し訳がたたない、という事情もあるでしょう。しかし、子どもの命、健康に勝るものなどないのです。お金はまた貯めて、参列者には真摯にお詫びをしましょう。

結婚式のありかたも多様化している今、子どもと一緒に結婚式を行うファミリーウェディングも好評です。出産後に向けて、無事に育った子どもも一緒に参加する結婚式を計画しましょう。上記リンクから、自宅で安静中でもプロに相談できます。頭を切り替えて今から対応しておいて損はありません。

出産直後から結婚式の準備を行うのは難しいのと、母乳の場合は断乳・卒乳後の方が動きやすくなりますので、1歳頃からを目安に考えるといいでしょう。

パパとの関係が破綻している場合

未婚にしろ既婚にしろ、残念ながらパパとの関係が破綻している場合、切迫流産・切迫早産の局面で快い協力を得ることは難しいでしょう。

ごく普通の夫婦でさえ、引っかかる一言がのちのちまでしこりとなって残ってしまう時期です。このような局面で戦力とならず信頼できない相手とは、今後円満な関係を築くのは非常に難しいことでしょう。

こうした場合は、法律のスペシャリストである弁護士に電話やメールで現状を相談し、出産後に関係を解消するか、現在解決しておくべきか、メリットデメリットを並べて判断しましょう。

注意しておきたいのは、切迫流産・切迫早産という局面は、人生の重大時を判断するには適切な時期ではないということです。妊娠経過の問題でナーバスになっており、身体的にも元気に身動きが取れる状態ではないからです。

ともすれば、法律の知識のない両親の意見に流されて決めてしまったり、強硬な姿勢をとる相手のいいように持っていかれてしまったりして、後悔する恐れがあります。

冷静に自分の譲れない希望を書き出して弁護士に相談すると同時に、友達など信頼のおける人に話を聞いてもらい、心を落ち着けて対処しましょう。