切迫流産・切迫早産自宅安静での負担を減らす過ごし方②通院・居場所づくり

切迫流産・切迫早産の自宅安静においては、自覚症状がなければ自分の家だからと気のゆるみにもつながりがちです。しかし一方で、何かあったときに即座に医師に対応してもらえないという不安が大きいのも自宅安静です。

通院時と、自宅の居場所づくりについて、身体の負担を減らす工夫をしましょう。

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切迫流産・切迫早産自宅安静時の通院の工夫、注意点

自宅安静で最も負担となるのが通院です。移動、歩行を余儀なくされるため、最小限の負担でクリアできるようにシミュレーションしましょう。

メイクはしない

外出するときにメイクは必須と思っている人もいますが、通院時にメイクをするのは避けましょう。上体を起こしてメイクしている時間も、帰宅後にメイクを落とす時間も、切迫流産・切迫早産の安静時には好ましくない負担となります。

身体の負担の話だけではなく、切迫流産・切迫早産に限りませんが、医師は診察の際、患者の顔色を見て異常に気付くことがあります。すっぴんの方が異常に気付きやすいのです。

すっぴんだと妊娠中は日焼けからシミができやすいなどの情報を気にするかもしれませんが、自宅安静時は頻繁に外出するわけではありませんし、通院時でも長々と屋外で過ごす時間はないはずです。過度に気にする必要はないでしょう。

公共交通機関を避け、パパの運転か自宅にタクシーを呼ぶ

公共交通機関では、乗り降りの負担や、乗車中に必ずしも席に座れず寝そべることもできないなど、自宅安静中の通院手段としては好ましくないため避けましょう。

パパの時間が合えばマイカーで送り迎えをしてもらいましょう。

一人で行く際は、大通りなどタクシーを拾える地点までの移動も負担となります。今は「MOV(モブ)」や「JapanTaxi」といった便利なアプリもありますので、必ず自宅の玄関やマンションの入り口までタクシーをつけてもらい乗車しましょう。マタニティタクシーを登録し、妊婦健診用として利用するのもおすすめです。

乗車中は運転士に事情を説明して身体を横たえ、安静体勢で病院に向かいましょう。

診察受付から会計までの動線を最小限におさえ、移動はゆっくりと

切迫流産・切迫早産の診察を受け入れている病院は大規模な病院であることが多いです。産婦人科の受付から診察後の会計となると、徒歩数は相当数に及んでしまいます。

パパが同行できる場合は、受付や会計はできるだけパパに任せ、廊下の椅子や、産婦人科の受付に申し出てベッドで横になり待つようにしましょう。体調の悪い場合は折り込み済みの場所なので、遠慮は無用です。

一人で行く場合は、各所の位置を病院の案内板で確認して動線をシミュレーションし、できるだけ無駄な移動をしないように心がけましょう。

ただし、立ち姿勢を短時間で済まそうとするあまり、急ぎ足になってはいけません。お腹の張りに気を配りながら、椅子に腰かけたり横になりながら落ち着いてゆっくりと歩きましょう。

院外処方箋を受け取る場合は、できるだけ近い立地の薬局を選ぶ

院外処方箋で張り止めの薬を受け取る場合は、処方箋のために病院を出て長々と歩くのは避けましょう。できるだけ病院に隣接していてすぐに行ける立地の薬局を選びましょう。

処方箋受取りまで待ち時間がある場合は、薬局の人に症状を申し出て、長椅子などで横になって待つようにしましょう。薬局は体調不良や妊婦の対応にも慣れているので、快く対応して頂けるでしょう。

切迫流産・切迫早産自宅安静時の居場所作りの工夫、注意点

自宅安静時は、住み慣れた自分の家でも異次元と思いましょう。通常の目ではなく、切迫プレママの目で厳しく判断し、極限まで移動の負担を減らすような居場所作りを目指しましょう。

トイレと同じ階の部屋に陣取る

階段の上り下りが切迫流産・切迫早産安静中には負担です。特に、一日に何度もトイレのたびに階段を往復するのはできるだけ避けたいものです。戸建ての場合は、できればトイレがある階のベッドで安静体勢をとりましょう。

妊娠後期は特に頻尿に悩まされがちになります。トイレへの移動を気にして水分補給を控えるよりも健全な対策となります。

キッチンと違う階に陣取る場合は、ミニ冷蔵庫を用意する

3階建ての狭小住宅などでは、トイレとキッチンが別の階ということもあります。その場合は、ミニ冷蔵庫を用意して部屋に置けば、パパが不在中の日中でも階段を通らず不自由なく過ごせます。

家電選びについては、パパに相談して頼ってみましょう。自分が頼りにされていると思うことで、機械に強いパパなら張り切って選んでくれることでしょう。

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電子レンジも置けばより心強い

日々の調理を避けるため、コンビニのデリバリーや宅食サービスを頼んでいる場合もあるでしょう。また、休日にまとめて作り置きした食事を食べることもあるでしょう。

ミニ冷蔵庫に食事を収納し、電子レンジでチンすれば、食事の際もキッチンまで移動する負担を避けられます。

キッチンから安静場所に電子レンジを移動するのは難しいと思うので、この機会に機能性に優れた新しい電子レンジを購入してキッチンに配置し、古い電子レンジを安静場所に移動するのもいいでしょう。

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リビングで過ごす場合は、いちいち寝室に移動しない

マンションなどの場合、生活動線上、リビングにいた方が都合がいい場合もあるでしょう。

その場合は、寝室のベッドにこだわらず、終日リビングのソファなどに横たわり過ごしましょう。布団もソファ上に用意してしまい、そのまま就寝してしまってもいいです。

ただし、ソファの作りから身体に負担な場合は、無理をしないようにしましょう。

寝ながら手が届く範囲に生活必需品を集約する

水分補給用の水筒やペットボトル、張り止めの薬、スマホの充電器など、1日の生活で必要な物は安静位置から手を伸ばせる範囲内にそろえましょう。

サイドテーブルを用意してもいいでしょう。