2人目、3人目はいつ?切迫流産・切迫早産を想定したキャリアと次の妊娠計画

切迫流産・切迫早産を経験したけれど、2人目、3人目と次の妊娠を考えている場合は、まずは主治医に相談の上、再度切迫流産・切迫早産となる可能性を踏まえ、計画妊娠を心がけましょう。

その上で、キャリアプランを加味した妊娠タイミングを考えましょう。

正規雇用のまま次回の妊娠を考えている場合のタイミング

正規雇用で次の妊娠を考える場合、「約1年間の育休を取得後、復帰したからには1年以上働いてからの妊娠」というコースが一般的なイメージでした。しかし昨今では、働くママの多様なライフプランを背景に、このようなコースに必ずしも従わない道もあります。

さらに切迫流産・切迫早産となる可能性が高い場合、妊娠期間に身動きできなくなることも含めて考えなければなりません。ママの年齢、職場環境、地域の保育園の入りやすさ、パパのキャリアプランなどとも照らし合わせ、総合的に判断しましょう。

保育園の0歳4月入園を見送り育休を延長し、育休延長中に次の妊娠をする

メリット

  • 再度切迫流産・切迫早産となり突然職場に行けなくなるのを避けられる。
  • 今回の妊娠が不妊治療によるもので次回も通院を考えている場合、実家など通院時の上の子の預かり先が確保されていれば、職場復帰後に仕事と両立しながらよりも通院の時間がとりやすい。
  • 育休延長中に平日の幼児教室といった1歳からの習い事に通える。
  • ママの年齢が30代後半であるなど妊娠を急ぐ場合に都合がよく、出産後に3人目以降を考える余裕ができることも。
  • 時短勤務の期間を縮め、早期にキャリアを回復できる。


デメリット:

  • 上の子が保育園に入園できないうちの妊娠のため、切迫流産・切迫早産安静中の預け先の確保が困難になる。
  • 上の子がまだ小さいため、切迫流産・切迫早産安静中の世話が大変。
  • 入園しやすい0歳入園を見送った上に兄弟加点も使えないため、保活が不利になる。
  • 出産後の育休中は年子もしくは2歳差きょうだいの完全在宅の育児が大変。

この選択肢の場合、実家などの理解と協力を得て、最大のネックとなる安静中の上の子の預け先問題をクリアできる見通しをつけなければなりません。たとえ預かり先が確保されていても、親として育児の主担当となるべきパパが激務で育児協力が望めない場合などは特に、かなりの困難を伴うでしょう。

地域の保育園の入りやすさにも大きく左右されます。ある種「賭け」のような選択肢のため、保活の情報収集はしっかりと行いましょう。

計画通りに出産した場合の年子もしくは2歳差きょうだいの完全在宅育児については、再度職場復帰の予定が見えていることで期間限定の生活と割り切って全力投球できるという側面もあります。

上の子の預け先である保育園入園を果たしたら、職場復帰後早々に次の妊娠を考える

メリット

  • 切迫流産・切迫早産安静中の上の子の預け先を確保できる。
  • 仕事と育児の両立を実際に経験してから次の妊娠を考えられる。
  • ママの年齢が30代後半であるなど妊娠を急ぐ場合に都合がよく、出産後に3人目以降を考える時間ができることも。
  • 時短勤務の期間を縮め、早期にキャリアを回復できる。
  • 出産後は、育休退園にならない地域であれば年の近い上の子でも保育園に通園できるため、下の子の面倒を余裕をもってみる時間ができる分、上の子にも大らかに接することができる。
  • 上の子の兄弟加点により下の子の保活が有利になる。


デメリット

  • 職場復帰後、あまり働けないうちに再度安静指示になり出社できなくなる恐れがある。
  • 切迫流産・切迫早産の危険性が見え隠れした状況で、職場復帰後のモチベーション維持が難しくなる。
  • 上の子がまだ小さいため、切迫流産・切迫早産中の園の送迎や病児対応が大変。

この選択肢の場合、職場の理解、空気が重要になります。実際の妊娠までの期間は定かではありません。真摯に職務に従事しましょう。

また、預かり先である保育園があっても、送り迎えや病気のときの対応などの問題があります。パパがどれだけ動けるかが重要です。

上の子がある程度成長してから次の妊娠を考える

メリット

  • 復帰後に一定期間以上働いて職場の信頼を得られるため、再度安静指示となった場合に理解を得やすくなる。
  • 上の子が成長して生活習慣が身に付き、切迫流産・切迫早産安静生活を理解して過ごせるようになる。
  • 時短勤務を利用できる期間を長く確保でき、家庭に比重を置いたワークライフバランスが可能になる。
  • それぞれの子に集中して育児をする期間を長くとれる。

デメリット

  • 母体の加齢により妊娠の可能性の低下や育児期の体力が問題になる。
  • 2人目を出産後に3人目がほしくなった場合などに、年齢的に不利になる。
  • 育児期が長くなり、キャリア回復が不利になる。
  • 年の差が開くことで、きょうだい同士で関わる期間が短くなったり、遊びのレベルが合わなかったりといった面での苦労が考えられる。

実際に職場復帰をすると、育児と仕事の両立の大変さから、次の妊娠に及び腰になるパターンはよくあります。大きな仕事を任されたり、昇進の可能性などがあればなおさらです。

そこに切迫流産・切迫早産の危険性が重なってしまうことで、次の妊娠まで間をあけるという選択肢もあるでしょう。しかし妊娠を先送りにすることで、結局は子ども優先の働き方をする期間が間延びしてしまうということにもつながるため、状況をよく考えましょう。

ママの年齢が若いうちであれば、無理をして急ぐ必要はない場合もあります。4学年差くらいを境に、上の子は生活習慣が身に付き言葉も通じるため、2人目育児のスタート時点はぐっと楽になります。

切迫流産・切迫早産安静中は、たとえ小学生以上であっても子どもによってはママの切迫流産・切迫早産入院が受け入れられなかったりということも考えられるため、子どもの性格をよく見抜いておく必要もあります。

仕事再開との兼ね合いで妊娠を考えている場合の選択肢

切迫流産・切迫早産安静の可能性が高く、いったん仕事を離れてから次回の妊娠を考える場合は、上の子の保育園入園のハードルをクリアしたいところです。

特に激戦区とされる地域の保活では、パートタイム、フリーランス、自営業者、専業主婦の場合は不利な立ち位置とされます。

キャリアや収入のためにブランクを最小限にとどめ早期に仕事を再開したい場合は、認可外保育所や保育ママといった施設を利用して働き出し、認可保育園への転園を目指す方法があります。地域によっては、認可外保育所に通園することでの加点もあります。

早期に上の子の預け先を確保することで、切迫流産・切迫早産安静の可能性が高い次の妊娠でも間をあけずに考えやすくなります。

保活が難しい場合や、仕事の再開・次の妊娠を急いでいない場合は、認定こども園への入園も選択肢に入るでしょう。現在は仕事と両立している幼稚園ママも増えていますし、パートや限定的な時間で行うフリーランスの仕事であれば、幼稚園の特性を備えた園に通園するメリットも多いでしょう。

2号・3号認定の家庭が多い園を選んだり、見学を通じて働くママに適した園かどうかを確認しましょう。

関連記事:切迫流産・切迫早産発覚までの注意点切迫流産・切迫早産ママに代わって上の子の育児の主役になる①未就園児の場合切迫流産・切迫早産ママに代わって上の子の育児の主役になる②保育園児・幼稚園児の場合切迫流産・切迫早産ママに代わって上の子の育児の主役になる③小学生以上の場合

#切迫流産切迫早産の恐れがある次回の妊娠対策 #切迫流産切迫早産安静中の上の子対策